こんにちは、ゆゆゆいです。
このブログに足を運んでいただき、ありがとうございます。
このブログでは、平凡なサラリーマンの私、ゆゆゆいが適応障害を通して、自分の人生において大切なこと、価値観を見つけ、自分の実体験から少しでも人生の考え方の参考になってほしいと思い、発信しています。
今回は適応障害における”自責思考”という考え方をテーマに取り上げたいと思います。ビジネス本などで時折取り上げられる”自責思考”と”他責思考”という考え方。各諸問題に対し、「誰々のせい」「俺は悪くない」といった他責思考で考えるより、自分ごとに捉えることで当事者意識を持ち、責任感を持って取り組むといった自責思考の考える方が、自分を成長させ、大きな成功をもたらす!みたいな。。。
一見物事を前向きに捉える考え方で、理想的だと思われますが、
この自責思考の考え方を”拗らせ”てしまうと、自分を必要以上に追い込み、常時過度なストレスに悩まされる
ということを、自分の経験をもとに話したいと思います。
原因は環境の変化よりも過度な”自責思考”?
適応障害をもたらす主な要因に、「環境の変化」と「ストレス要因」が挙げられます。「環境の変化」とは、学生であれば進学やクラス替えなど、社会人とりわけ会社員であれば転職や部署異動、担当替えなどが考えられます。ほとんどの方が経験したことのあるこれら環境の変化によって、では皆さんが全員適応障害になったでしょうか?そうではないはずです。
では、もう一つの要因である「ストレス要因」ですが、人間関係や業務量(学生で言えば勉強量や部活動の練習量など)が考えられます。これらについても、ほとんどの方が経験したことがあると思われるにも関わらず、自分を含め一定数の方が適応障害を患っています。これには、
「ストレス要因」に対する自身の”捉え方”に原因があります。これが”自責思考”です。
ストレス要因を大きくさせる”自責思考”
過度な自責思考は、個人の性格特性や思考パターンに由来することが多いと言われます。特に、完璧主義的な傾向を持つ人や、幼少期に過度な期待や厳しい批判を受けて育った人に多く見られるそうです。これにより、
自己の失敗や不完全さを過剰に問題視し、失敗があった場合に「自分のせいだ」と捉える傾向が強まります。
自分を例にすると、自分には上に兄弟がいて、小学校から運動も勉強も優秀でした。中学校でも成績は学年トップクラス、部活では部長もやって、高校も地元では有名な進学校に合格するような非の打ち所がない家族にとっては自慢の存在。。。
後を追うように、自分が同じ小学校、中学校、同じ部活動に同じ学習塾に行くとどうなると思いますか?もちろん出来の良い存在と比較されるんです。どこに行っても自分の名前は「〜(兄の名前)の弟」でした。学習塾なんかはその最たるもので、中学3年の受験期は毎度のように「この時期〜はこのくらいは試験で点数を取っていた」と言われ続け、成績が兄より低いことがまるで自分が罪を犯したかのように重く捉えなければならない環境下で、泣きながら夜中に勉強したこともありました。きっとそういう経験が自分に過度な自責思考をさせているのではないかと思います。
また、社会的な要因や文化的な背景も、自責思考を強化する要因となり得ます。例えば、日本の社会では「他人に迷惑をかけない」ことが美徳とされる傾向が強く、失敗や不適応があると、それを個人の問題として捉える風潮があります。これにより、自分の行動が周囲に悪影響を与えていると感じると、過剰に自分を責めるようになります。
適応障害への影響
過度な自責思考を持つ人は、環境の変化や新たにチャレンジした時にその環境や挑戦が自分にとって困難な状況、物事だと感じた瞬間に「自分が悪い」と感じることが多いです。このような思考パターンが繰り返されることで、ストレスが蓄積し、心身に負担がかかります。
また、過度な自責思考は、現実的な問題解決を妨げる要因にもなります。例えば、仕事でミスをした際、適切に反省し改善点を見つけることは重要ですが、過剰に自分を責め続けると、感情的な負担が大きくなり、冷静な判断や対応ができなくなります。その結果、問題がさらに大きくなり、悪循環に陥ります。
自分は適応障害を患った部署で、何度もミスを犯しました。しかし、ミスを反省することよりも、「忙しい上司に迷惑をかけた」「組織の業務を滞らせてしまった」「本来先輩がしなくてもいいことを自分のせいでさせてしまった」という後悔と負い目ばかりに目がいき、いつまで経っても立ち直れないことが何度も起き、その度に「自分なんて、、、」と思い悩んでしまいました。
社会的な孤立と悪循環
過度な自責思考を持つ人は、他者とのコミュニケーションにも悪影響を及ぼすことがあります。例えば、自分のようにミスや失敗に対して過剰に自己批判を繰り返すことで、周囲の人との関係が悪化することがあります。自分を責め続けるあまり、他者のサポートを受け入れにくくなり、孤立感が強まることもあります。これにより、ますます自分の状況を悪化させる要因となり、適応障害の症状を深刻化させることになります。
自分の場合は特に酷く、上司や先輩に相談したいことがあった時、真っ先に「あいつの相談面倒くさいと思われているのではないか」、「今忙しいのに無駄な時間割きたくないと思われているんじゃないか」「そんなこと自分で考えろって言われるんじゃないか」と上司や先輩の反応を思い込みで決めつけてしまっていました。こうなると、自分一人で何とかしなければと考え、より失敗のリスクが増してしまいます。もはや自分で何とかすると考える方が心が楽だと思うほどに、当時は酷い状況でした。これが更なるミスを引き起こし、自己批判からの思い込みという悪循環を生み出しました。挙げ句の果てに、組織全体が忙しく上司も先輩もピリピリしている状況を、「自分の要領が悪いからなのでは」と常に自分を責め続け、どんどん自分で自分を追い詰めてしまった結果、適応障害を患ってしまいました。
過度な自責思考に陥らないために
これらを踏まえて、ではどうしたらこの過度な自責思考を止められるのか?この思考パターンは自分たちに深く根ざした考え方で、早々簡単に対処できるものではないと思います。実際に自分も適応障害から3年が経った今もこの傾向は強く、仕事の場面では特に自分だけで抱え込んでしまうことが多々あります。それでも、以下の方法を繰り返し試行したことで、以前よりは大分必要以上に問題を大きく抱えこまないようなりました。ここでは、特に仕事の場面で自分が実践してきた過度な自責思考に陥らないための方法について紹介します。
対処法① 敢えて他責思考になって考える
そもそも抱えている問題や悩みは、自分にしか責任がないものなのでしょうか?前提として、過度な自責思考になりやすい人は、自分ごととして捉えている物事の数が他者より圧倒的に多いことです。いわゆる「考えすぎ」ということです。ビジネス本などでいわれている理想的な「自責思考」とは根本的に異なっています。不必要に自責思考になっていると思います。ここで「自分だけではなくこの問題に関わっている組織の人間全員に等しく責任があるのではないか」と考えることは、何でもかんでも誰かのせいにする本当の他責思考とは違うと思います。すべての責任を他人に押し付けるという考え方と、自分一人で抱えている責任を周りの人間にも負ってもらうという考え方は、自分が未だ当事者意識があるかという点で明らかに異なります。自分のミスは、犯してしまったのは自分でも、ミスしないように準備ができていなかった組織全体の責任でもあり、それを想定できなかった上司にも責任の一端があると思います。
「そう考えるのは自己中心的ではないか?」と思われる人もいるかと思いますが、何度も言います。
本当にその問題は、自分にしか責任がないものなのでしょうか?
対処法② 「自分一人でどうにかなる問題だったのか」を振り返る
自分を責める前に、抱えている問題や悩みが、「自分の裁量権で解決できる内容だったのか」を一度振り返ってみてほしいです。おそらくそのほとんどが、「自分だけで解決できる問題ではない」と思います。つまり、いくら自分一人で考えても結果は出ない問題だということです。何でも自分ごとに考える一方で、では自分に何が出来るのか、起きてしまったことには自分に何が出来たのかについては見落としがちだと思います。良くも悪くも、自分に出来る物事の範囲は全然大きくありません。会社などの組織で長年課題となっている問題を、自分が考えただけで解決できると思いますか?少なくとも自分には、これまで多くの人間が出せなかった解決策を自分だけで導くことが出来るとは思えません。悲観的というよりも、冷静に考えてそう思います。何でも一人で解決できて、一人で出来るのなら、誰とも協力なんかしないし、仕事も敢えて組織的に動く必要はありません。大きな課題を自分一人で出来ないから協力するのではないでしょうか?過度に自責思考になりがちな方は、
「自分一人でどうにかなる問題なのか」をもう一度考えて、「自分一人ではどうにもならない問題」だから「他人に頼る」という思考に切り替えることが大切です。
結論:あなたは真面目すぎる!
過度に自責思考になってしまう方の根底には、「何事も自分ごととして当事者意識を持つこと」や「他人に迷惑をかけてはいけない」といった社会で生きていく上で大切な教えがあるように思います。しかし、それらを必要以上に重く考え、時に自分では対応しきれないほどに”拗らせて”しまっているようにも感じます。とても大事な考え方なのに、捉え方が極端になってしまうことで適応障害に繋がってしまう。「自分に全く非がない」とは言えません。けれど、それは環境に適応できなかったのではなく、過度に適応しようとしていたからとも言えます。
過度な自責思考に対処するには、少しずつでも自己認識と現実的な思考パターンの育成が必要です。自己批判を減少させ、ストレス管理や他者からの支援を受け入れる。「一人で背負い込まない」ということをいつも心掛けてほしいと思います。
これからも、自分の経験から皆さんの役に立てそうだなと思う内容を発信していきたいと思います。 今日もありがとうございました。
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