適応障害で休んだ時に読んだ本② 適応障害の真実/和田秀樹

学習

 こんにちは、ゆゆゆいです。

 このブログに足を運んでいただき、ありがとうございます。

 このブログでは、平凡なサラリーマンの私、ゆゆゆいが適応障害を通して、自分の人生において大切なこと、価値観を見つけ、自分の実体験から少しでも人生の考え方の参考になってほしいと思い、発信しています。

 今回は「適応障害で休んだ時に読んだ本」の2冊目を紹介したいと思います。社会人になって仕事以外で本を読むことがほぼ無くなっていましたが、適応障害になって今まで見ていなかった視点で物事を捉えるようになったことで出会えた本だと思います。その時読みたいと思った本は、1週間後にはそんなに読みたいと思えなくなっているかもしれません。皆さんもこのブログをきっかけに今までとは違う視座から人生を楽しめるようになれたら嬉しいです。

 今回紹介したい本は、精神科医の和田秀樹さんが書かれた「適応障害の真実」です。
 自分が適応障害で仕事を休み始めて、3ヶ月が経とうとした頃に、地元の本屋で平積みになっていたのを発見してから読むようになりました。
 当時の自分は適応障害という病気をよく知らないまま、病院の先生の「寛解は人それぞれですが、早くて3ヶ月、長くて6ヶ月以上かかる人もいる」という何気ない一言を頼りに、3〜6ヶ月程度で治ると思っていました。しかし、精神疾患に罹るのが初めてで、日によって起き上がれないほど気力が湧かない日もあれば、そんなことがまるで無かったかのような日もあり、「何をもって治ったと判断できるのか」「いつこの状態が改善されるのか」自分の病に対する知識がとても少ないことに悩んでいました。

 今回紹介する「適応障害の真実」では、心理学の専門家としての知識と経験を基に、適応障害について包括的に理解しやすく解説されていました。この本から影響を受けた点を2つ紹介したいと思います。

 一つ目が、「自分の身体に起きていることを客観的に認識することができるようになったこと」です。自分の身体の状態を言葉で理解できるようになると、今の自分に出来ることと出来ないことが明確になり、冷静に対応ができると思います。また、なぜ今まで出来たことが出来なくなっているのかという原因を把握することもできます。例えば、風邪を引いて発熱した場合、ただ熱を下げるために解熱剤や氷枕に頼りがちですが、身体の免疫機能によるものだと把握できると、自分の体温が上がり過ぎないようにしつつ、免疫機能に頑張ってもらうために、不足しがちな栄養素の摂取や睡眠、発熱による脱水症状も懸念されるからこまめな水分補給も必要だなといった具合で、どうしようと不安にならずに済みます。
 この本では、適応障害は一時的なストレス反応ではなく、深刻な心の状態と捉えており、生活する上で日常的に発生している特定のストレス要因が、自身に不釣り合いな程度の症状や苦痛を起こすと言われています。
 自分の場合、①連日深夜まで及ぶ残業、②大事なポイントが分からないままこなすことしか出来ない初めての業務、③ミスをした時の組織に迷惑をかけたという自責の念、④多忙な職場のピリピリした雰囲気と上司の顔色、毎日のこれらのストレス要因を自分の中でものすごい大事に考えてしまったことが適応障害の要因と考えられます。
 こうした要因に焦点を当てると、職場環境と自分の考え方に問題があると捉えることができ、職場環境の改善には、部署の異動願を出す、転職する、または退職するという選択肢が思い浮かびます。自分を追い詰めやすい考え方或いは感じ方については、すぐに大きく変えられるものではないので、少しでもそういう考えになりやすい環境下から離れるよう職場から離れる方法を思案することができました。
 書き出してみると、何も大した名案というわけではないですが、病院にかかる前や気力が湧かない時は、どうしていいのか、何から考えたらいいのかも分からなくなり、現状を正しく把握すること自体が困難でした。それを少しでも冷静に理解し、今後を考えることができたことは、とても意味のあることだったと思っています。

 私がこの本から影響を受けたことの二つ目は、「適応障害は特異的なことではなく、誰しもがなり得る可能性があり、実際同じ悩みの人は増え続けていることを理解できた」ことです。先ほど話したように、自分は精神疾患に罹るのは初めてで、症状に関する知識は何もありませんでした。それは、周囲に同様の症状で悩んでいる人を知らなかったことも関係しています。なので、通院するようになった時もはじめは「なんで自分だけが、、、」という思いが強かったです。当時は劣等感みたいなものを感じていました。この本では、適応障害やうつは日本において今後も増える可能性があるとし、その原因が日本社会の変容や日本人特有の考え方に原因があると書かれています。また、適応障害やうつが原因で一時期活動を休止した著名人の方々の症状などについても分析されています。「実は知らないだけで、同様の症状で悩んでいる人は他にもいるのか」と考えられるようになると、「そういえば通院時も時期によっては待合室で座れないほど自分と同じ患者さんがいたなあ」だったり、ニュースでもそういう記事を見かけるようになりました。自分の休職中に、別の部署で親しくしていた同僚も適応障害で休んでいることを聞いた時は驚きました。誰でも同じことになりうるということを実感しました。
 その分、これからは少しずつでも生き方を変えていかなければと思えたし、自分の経験を何かに活かせないかとも考えるようになり、このブログに辿り着きました。

 ということで今回は、精神科医の和田秀樹さんの著書「適応障害の真実」を紹介させていただきました。適応障害になったことは分かったものの、何をしていいのか分からなかった当時の自分にとっては、シンプルに視野を広げてくれた一冊でした。適応障害は特別誰かに罹る問題ではなく、日常的に特定のストレス要因が過度に掛かってしまうと誰しも起こり得る問題。でも、現状を少しでも多く理解し、冷静に原因とそれについての改善策を考えれば、間違いなく今よりも前に進むことが出来ます。
 これが何かの参考になったら幸いです。

 これからも、自分の経験から皆さんの役に立てそうだなと思う内容を発信していきたいと思います。 今日もありがとうございました。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました